居酒屋千世本とは
遠別町で60年以上営業している居酒屋千世本(ちよもと)。正式な営業年数はわからない、というラフな感じも好印象です。現在は二代目の照れ屋なマスターが切り盛りするカウンターと小上がり20席程の小さなお店。
千世本については過去に数回記事にしていますので詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。
▼【遠別の夜遊びvol.2】照れ屋で味のあるマスターの居酒屋千世本(ちよもと)
▼【遠別の夜遊びvol.2番外編】居酒屋千世本、冬仕様になりました。
最年少の千世本に来る常連さん
そんな居酒屋千世本には小さな常連さんがいます。もうすぐ2歳になるたける少年。
『4歳です』と示しているようですが、これはピースサインです。薬指と小指を親指で押さえこむのはまだ難しいお年頃。そんなたける少年は千世本のマスターの事が大好きです。
居酒屋のカウンターの中というのは客とお店を区別する、いわば聖域。そんな聖域にも躊躇なく飛び込むたける少年。
白い煙が漂うカウンター内、焼き鳥そっちのけでかつて見たことのないような笑顔を見せる千世本のマスター。なんだか幸せ溢れるシュールな写真が撮れました。
私が千世本のマスターの笑顔を撮影するまでにしばらくの時間がかかりました。ですが一番簡単な攻略法は『たける少年と一緒に千世本に行く』だったということです。
千世本マスターの日課とたける少年朝散歩
話は変わりますが遠別町では毎日3便、温泉行きの無料送迎バスが運行しています。千世本のマスターはそのバスに乗って温泉に行くのが日課です。
温泉行き送迎バスの停留所はたける少年の朝の散歩コース。運良く千世本マスターを見つけた時は大声で、大きく手を振って千世本マスターに呼びかけるのだそう。
その話を聞いたときには『仲、えぇなぁ。』と感心しました。まるで祖父と孫の様子を見ているようです。
カウンターの端、いつもはマスターが座っている席に躊躇なく座るたける少年。『焼き鳥5つ』と注文しているようにも見えますが、これはピースサインです。
ちなみにこの日の居酒屋千世本のお通しはカジカのこっことたらば蟹の足、マグロ刺し、赤ウィンナー。カジカのこっこが美味しすぎてビールと日本酒がとても進みます。
どう見てもうまいビジュアル。千世本のマスターとたける少年の心温まるやり取りを肴に旨い肴を食し、飲むお酒が不味いわけがありませんし深酒しても許されてしまうでしょう。
気を良くしてくれたマスターが皿いっぱいのニシン漬けをサービスしてくれました。これはたける少年の戦利品と言っても過言はありません。
夜も更けてこどもは寝る時間
楽しい時間はあっという間で、こどもは寝る時間になりました。たける少年は帰り支度を済ませて可愛らしい出で立ちに。
おもむろに店の奥へと消えたマスター。戻ってきたその手には袋いっぱいのこどものお菓子!いつこどもが来ても良いように店にはお菓子が用意されていました。たける少年にお菓子を手渡し、喜ぶたける少年。お母さんと一緒に冬の遠別の街の家路につきます。
見送るマスターの優しい笑顔がたまらない。
祖父のようなマスターと孫のような常連さん
居酒屋千世本の祖父のようなマスターと、孫のような常連さん。この一組の変わった組み合わせはもうすぐ2年のお付き合い。今後、居酒屋千世本を舞台にした二人の物語を同じ常連として見守っていきたいと思います。
居酒屋千世本の名物、鍋焼きうどんは食べ損ねてしまいましたが、心がほっこりとあたたまった夜。翌日はそこそこの二日酔いになりました。
千世本本日のお通し。かじかのこ、かに、まぐろ、赤ウインナー。赤ウインナー? pic.twitter.com/1i1ZfbgvxL
— えんおこのはらちゃん (@idenxtity0911) December 3, 2016
遠別の夜遊びスポット紹介
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