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北海道の道北でいなかくらし。スラックライン、地域おこし、田舎暮らし、カメラ、RAW現像、デザイン、イラストについて。

地域の魅力を考える。ちょこっと地元学

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道北の田舎町、遠別町も桜が満開となりました。今週末の18日は道の駅で山菜まつりがあります。一人1皿無料でふるまわれるアイヌネギ入りジンギスカンは毎年人気で遠くからいらっしゃる方もいます。山菜や桜、その他春を感じさせるキーワードがいろいろな所で見聞きするような時期。本州に比べると少し遅れて来る春に、町民の方々も春の訪れを喜んでいるように見えます。

 

さて先日、遠別町教育委員会主催の生涯学習事業の一環として行われている【しらかば学園大学】というものに講師としてお呼ばれしました。これは、町内に住む60歳以上の方を対象とした講座で、その中の1時間半の講義を担当させて頂きました。講義テーマは【遠別の魅力再発見】。

昨年から撮りためていた遠別町各地の写真を紹介しつつ、その場所のちょっとした歴史やその場所にある橋や峠の名前の由来などをお話しさせて頂きました。

そこで紹介したお話の一例をここでも少しご紹介します。

『念仏峠の話』

念仏峠は上遠別の体制地内にあります。

 遠別川に沿った昼なお暗い大木に覆われた大成や正修部落の大切な道で二キロほど続く丘陵地帯です。この地には明治末から体制のはじめにわたり、開拓者が入植しましたが、ほったて小屋や拝み小屋が大木や草むらからひっそり覗かせる程度で、開拓の厳しさがひしひし胸に押し迫る毎日でした。

正修から遠別市街まで買い出しに出るのにも往復3、4日がかりの大変な道のりです。

ある日、正修の長三郎どんが、市街地へ買い物に出かけその夜は料亭「銀猫」に立ち寄り遊女の尺で楽しみが倍増でした。。

次の日、食物や日用品をリュックサックいっぱいに買い込み家路につくのですが、途中東遠別の知り合いに一晩泊めてもらい、次の日に帰路についたのです。

ながーい道のりです。長三郎どんは時折生まれ故郷の民謡を口ずさみながら念仏峠に差し掛かるころには日暮れ。秋も深まっており、風も路傍の枯草を騒がせて薄気味の悪い峠です。今にもクマが出没しそうな気配で背筋のあせも冷やかに伝わり恐怖感が走ります。

長三郎どん、たまりかねて「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」と無心に念仏を唱え続けました。

もう恐ろしくて口の中が乾くほどです。時間が止まるのを感じながら峠の真っただ中に差し掛かるころです。

前方にご灯明のような灯影が浮かんでいます。よく見ると「仏様」です。仏様は「おいで、おいで」と手招きしているではありませんか。

長三郎どんは勇気百倍。「ありがたい、ありがたい。」と心の中でつぶやき、周辺の山々に響き渡るほどの大声で念仏を唱え、仏様を追って走りました。

長三郎どんは正修部落の人たちにあの峠を通るときには「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えれば仏様が道案内してくれて無事峠を越えることができることを教えました。

その後、大成地区と正修地区の人たちは必ず念仏を唱えて通るようになり今でもこの地域の人たちは念仏峠の仏様を信じています。

(えんべつ 民話と伝記より)

 聞いたことがあるという方も数名いらっしゃいましたが、意外と知らない方も。この民話を集めていた方は現在、高齢者介護福祉施設に入所しているためそのお子さんにお話をお伺いして、お借りした資料から話を抜粋しました。

今はアスファルトで固められている道ですが、深い山奥。その当時の生活の様子がとても伝わる内容です。

 

紹介した写真の中でも一番多いのが夕日とマジックアワーの写真。

田舎町で生活している人から良く出る言葉「なにもない」ということは空を見上げる時にさえぎるものも少ないということ。遠別町で生活をして、空はこんなにも色んな表情があるんだと気づきました。日本海、利尻岳、夕日。季節ごとに違うその情景をすぐに眺めることができることも一つの大きなまちの魅力だと私は感じています。

 

今回、参加頂いた方々に「遠別町の生活で季節を感じる瞬間」「遠別町の魅力に感じるもの」ということを考えていただく時間を設けました。あたりまえに住んでいる自分の町について、改めて考えるという機会も少なかったようでうーん、と一生懸命悩みながら考えて下さったその一例を紹介します。

【春を感じる時】

・雪が解けてふきなどの野の野菜が食べられる

・雪の下より赤茶色の花芽が出てきて寒さに負けずクロッカスの花がいち早く黄色、紫、 白色と次々に咲き春が来たことを知らせてくれる

・山桜の開花、小鳥が集まってくる、白鳥が来る

・花が咲き始めた時

・雪がとけて新しい芽が出たところ

・ふきのとうが花のように大きくなったとき

・雪解けと同時にクロッカス等の花を見ることができる(福寿草)

・窓から入る日差しの強さを感じる

・川辺のふきのとうが顔を出したとき

・寒さに解放されて気持ちが癒される

・花の苗づくりが始まる、入学、卒業

・土の匂い

・畑に融雪剤をまくとき

・ホタテ漁が始まること

・ニシン場の様子

・日が長くなる

・チューリップ、桜の開花、クロッカスの花

 

【夏を感じる時】

・外でジンギスカン

・洋服が薄着になり、おしゃれがたのしい

・昔は青い草原が多かった。教室の窓から顔を出したとき

・お祭りが近くなってきたとき

・牧草の収穫が始まる

・虫の声

・花の水やり、盆踊り、太鼓の音

・我が家の畑で野菜ができた時

・蝉の声

・花のあざやかさが自分の気持ちをいやすとき

・私は暑いのがゆるくないので気づく

・家の周りに色々な花が咲き誇るとき

・運動会と山菜つみ

・虫の声、鳥の鳴き声

・色々な食べ物が出回るとき

・山菜濃度やふき、わらび等で食感で感じる

・外に出て買い物が楽しくなる

 

【秋を感じる時】

・紅葉やきのこ、食べるものがたくさん

・紅葉と収穫

・虫の声

・きのこ

・山の色がきれいに変わったとき

・紅葉と食べ物のおいしさ

・赤とんぼが飛んでくる

・山々の気が色づいてくる

・鮭をもらった時

・果物、作物がおいしい

・稲刈りがはじまる

・日が短く、夕日がすとんと落ちてしまう時に感じる寂しさ

・野菜の収穫、冬支度

・風の冷たさ

・鮭がもらえる時

・稲刈り、夕景

・冬支度

・米、鮭

・落葉

・遠別の正修地域の山奥で感じた紅葉の美しさは遠くの観光地に行かなくてもそれ以上の 景色を思い出す

【冬を感じる時】

・猛吹雪

・冬支度

・冬山造材

・初雪

・風のつめたさ

・北風が強く吹く

・歩くスキーが始まる、寒さがだんだんと辛く感じる年齢になってきた

・朝夕の寒さが色づいてくる

・漬物とか野菜の貯蔵が冬支度に忙しくなる

・早く春が来てほしい


と思う時

・冬囲い

・吹き溜まり

・今まで晴れてた空から急に冷えた風に乗って雲が一気に飛んで来て、あぁいよいよ冬に なるのかと体の準備が必要になって冬支度の漬物等に忙しい日々が続きます。

 

皆さん感じ方は様々。長くなってしまったので続きはまた後日記載していきたいと思います。。

 

 

 

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