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北海道の道北でいなかくらし。スラックライン、地域おこし、田舎暮らし、カメラ、RAW現像、デザイン、イラストについて。

北海道の地域おこし協力隊が集まる研修&交流会に行ったよ。

これもまた少し前の話。

2月20、21日に札幌市で北海道の地域おこし協力隊が集まる研修会&交流会がありました。研修については写真で多くします。この場に参加する中で感じたことや地域おこし協力隊という制度についての記述が多くなってしまいました。

現在北海道には169名の地域おこし協力隊がおり、各市町村で地域を起こそうとしているそうです。地域おこし協力隊の立ち位置はとても微妙で、役場の臨時職員という扱いが多いです。行政と民間(住民)の間に立って色々な活動をしていくわけですから、上手に動かないと町で孤立した存在になってしまうこともあります。

ただでさえ慣れない土地、そんな時に支えになってくれるのが同じ志で働く協力隊仲間だったりします。今回はそういった繋がりを広げていく、という目的もあって毎年1回行われている研修会です。

参加する団体も様々で各地域おこし協力隊をはじめ、北海道商工会連合会の中小企業診断士、ジョブカフェ北海道のキャリアアドバイザー、大学教授、移住交流推進機構事務局(JOIN)、総務省の理事官、地域おこしに関わるNPO法人などなど。

研修会が始まる前には一斉に名刺交換タイム。

遠別町の協力隊NPO法人化についての事例発表。

ワークショップ。地域の魅力を出しあって事業を企画してみよう。

日本全国の地域おこし協力隊も年々増えており、平成21年度89名、31の自治体だったのが平成25年度には978名、318もの自治体が協力隊制度を利用しています。

このような状況は過疎地域が多い北海道にはメリットが多いように感じますが、一方では既に活動している隊員にとっても、これから協力隊を目指す人にとってもデメリットになりうることも出てきています。

特に一番大きな課題(個人的に感じることですが)は行政側と協力隊員の意識、モチベーションのミスマッチ。多くの自治体が制度を取入れていく中で、今まで全く興味を持っていなかった自治体が「隣の町がやるならうちも」といった軽い気持ちで制度を利用した場合、せっかくのお互いにとってのチャンスを棒に振ってしまうことになりかねません。実際にそのような形で地域に採用され、役場の雑務などで業務時間の大半を奪われてしまっている、という話も少なくありません。

今回参加している方の中で長崎県の対馬市の協力隊員(島おこし協働隊)と自治体職員の方がいらっしゃっておりましたが、その自治体職員の方が松岡修〇さん並みにアツい方でこの件に関して熱弁されておりました。

自治体側が地域の課題を発見し、課題解決の為に地域おこし協力隊制度を利用する。採用する際にもその点を考慮。採用された協力隊はその課題の解決に向けて行政や民間と協力しながら様々な活動に取り組む。自治体は隊員の定住に向けて相談や支援を定期的に実施する。

すごく模範的な採用~活動までの流れはこのような形だと自分は考えています。その方針が全ての市町村で有効なのかどうかはわかりませんが、採用はするけど協力隊に全て丸投げ、若しくは雑用、という利用の仕方にはならないと思います。

総務省の事業で基本的には自治体自信が身銭を切る心配がない、ということも原因になっているのかもしれません。ただ、その事業費も巡り巡ると自分も含め国民からの大事なお金を使っています。制度に乗っかっている自分が言うのもおかしいですが田舎にとっては利用価値の高い制度だと思うので、正しく制度を利用、そして発展することを願っています。