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北海道の道北でいなかくらし。スラックライン、地域おこし、田舎暮らし、カメラ、RAW現像、デザイン、イラストについて。

ラジオパーソナリティをしてみて気付いた「聞く・質問すること」の難しさと答えやすい質問について

ラジオパーソナリティをやってみて

留萌市にあるFMもえるというFMラジオ局で月に2回、ラジオをさせてもらっています。まだ20回程のパーソナリティ経験ですが、このラジオを通じて感じることは様々。

 

扱うテーマが障がい福祉に関することにも関わっているので表現の仕方などに気を使うことも多く、毎回ラジオを終えた後は疲労感に包まれます。(その後片道2時間弱、車を運転して帰るのつらいし家ついたら明日になってるつらい)

 

月に2回とはいえそこそこ心身ともに負担になるラジオ。それでもこれまで続けてきたのは「純粋に楽しい」「なにか得られているふうな気になる」ということを感じているからでしょう。

 

比較的あがり症、緊張しい、人見知りな私ですがラジオを始めてから得られた恩恵も少なくないです。

 

今回の記事では、そんな中で気付いたことについてつらつらと綴ってみます。途中で飽きたらフワッフワの内容になりそうな気がしますが、よろしくどうぞ。

聞く・質問することの難しさ 

鼻のあたりがピッカピカに磨かれた牛に問うてみましたが答えてくれません。


私たちのラジオでは毎回メインパーソナリティを交代しながら生番組を放送しています。メインパーソナリティの役割は【番組の構成-キューシート-を作成する】【挿入曲を3曲選ぶ】【テーマを決めて他のパーソナリティに話を振る】ということが主な仕事、のはず。

 

この中でも【テーマを決めて他のパーソナリティに話を振る】というのがすごく難しい。

 

「話を振る」ということは相手に対して「問いかける・質問する」ということですが、この問いかけ方によって相手の答えやすさとその後の話の流れがすごく変わるんですよね。「問う人」のことばは会話を導く役割も担っているように感じます。

 

そんなこんなで少し例えてみます。

例えてみると

《テーマ》伊達メガネについて。


1、ストレートにそのまま流す

「最近伊達メガネをかけている人って多いですよね。◯◯さんはどう思いますか?」


2、一度自分で咀嚼して流す

「最近伊達メガネをかけている人って多いですよね。◯◯さんは伊達メガネ、掛けてみたいですか?というか掛けてますか?」

 

どうでしょうか。極端な例なうえにそもそも伊達メガネについて話を深めること自体どうなの、と思いますがパッと思い浮かんだのでしょうがないです。ちなみに私はマジメガネ派なのでレンズのないメガネはメガネだと思っておりません。

 

知人同士の気楽な場での会話であれば1番のパターンでキャッキャと盛り上がる話で良いのですが、ラジオのように時間などの制限がある場合だと話が広がりすぎてまとまらないことも多いのです。

 

メインパーソナリティの役割として、テーマを受け取り上手にパーソナリティに投げかける必要があります。

 

今回のように伊達メガネ程度の話でもどうですかー?なんて質問してしまうと、問いかけの主軸は幾つかに分かれます

 

伊達メガネをかけることについて、形について、好きか嫌いかどうでもいいか。問いかける際に一つの道標があるかないかで、答える側が考える項目も絞られて会話の内容も共有が図れるのではないでしょうか。

 

質問を投げかけた時、『伊達メガネについてどう思いますか』の一言であれば上述したようにいくつか問いかけの主軸が別れてしまいます。自分の意図する内容について、返答側が都合よく答えてくれるとは限りません。

 

『◯◯さんは伊達メガネをもし掛けるならどのような形が良いですか?』と一言添えるだけでスムーズな流れで話の道標が出来上がります。これは返答する側にとっても『問いかけの主軸がなんなのかを選択する』という一瞬で行わなければならないひとつの作業を短縮できるので、返答に集中できることに繋がります。

 

これが答えやすい問いかけ・質問なのではないでしょうか。

 

問いかけ・質問の種類:オープン or クローズドクエスチョン

これは一子相伝、秘伝のヤンキードクエスチョン。犬は聴いていないふり。

例として挙げてみましたが具体的な質問なのか抽象的な質問なのか、それによって答える側が考えることや答え方が変わるということはなんとなくわかります。

 

ここで、営業時代に覚えたうっすら知識から問いかけ、質問の種類について少しだけ引っ張りだしてみます。

◎クローズドクエスチョン

「はい」か「いいえ」で答えられる質問。好きですか?行きましたか?などなど。例で言えば後者。

◎オープンクエスチョン

はい、いいえでは答えられない質問。答える側が自由に答えられる質問。例で言えば前者。

すごくざっくりとした説明ですが、だいたいこんな感じでしょうか。もっと知りたい人は自分で調べてみてください。これが私の限界です。

 

会話相手との関係性や扱う話題、状況などによって変わりますが相手が答えやすい質問を投げかけるというのがすごく難しい。

 

一概にオープンクエスチョンをすればするほど良い、というわけではないですし場合によってはクローズドクエスチョンを重ねて場の雰囲気を作っていく必要もあるかと思います。

 

その時、その人、その場所によって心地よい会話のリズムは変わるのでその都度場を見極める必要があります。

 

聴き上手は質問上手

舌を出したりふざけた問いかけは逆鱗に触れてしまいます。

日常生活の中ではそんなに感じることが少ないのですが、ラジオの現場だったりこどもとの会話、コミュニケーションが苦手な方と話す機会の時には本当に実感する質問することの難しさ。自分の声から発せられた言葉には相手の耳に届いた後も自分の責任が生じるのだなあと思います。

 

言葉尻、声のトーン、抑揚、スピード、どれをとっても印象も違いますし返答のしやすさにも影響します。

 

「なんでちゃんと答えてくれないんだろう」なんてひとりよがりなことを感じていたこともありましたが、それって実は自分の問い方にも問題があったということ。本来のラジオの目的とは違いますが、自分の話し方や聴き方を改めて確認することができる機会としても非常に重宝しています。

 

 話すことが苦手な方、聞くことが苦手な方、人との会話が苦手な方は一度自分の話し方を客観的に聞いてみると何か学びが得られるのではないでしょうか。